両親への旅ギフトにもおすすめ。秋の七草を愛でる旅

1月7日にお粥に入れて食べる「春の七草」は有名ですが、「秋の七草」もあるのをご存じですか?
秋の七草は食べるのではなく、観賞して楽しむのがメイン。これからの季節に見頃を迎えるものもあるので、七草を見に行く旅をギフトとして贈るのはいかがでしょう。

秋の七草とは?

秋の七草は、歌人の山上憶良が万葉集で詠んだ歌に由来しています。その歌は「秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花 萩の花 尾花葛花 撫子の花女郎花 また藤袴朝貌の花」というもの。

 

この歌に登場する萩の花(ハギ)、尾花(ススキ)、葛花(クズ)、撫子の花(ナデシコ)、女郎花(オミナエシ)、藤袴(フジバカマ)、朝貌の花(キキョウ)の7種類が秋の七草です。

 

いずれも野に咲く花で、春の七草のように食用には適していません。美しく咲く花を観賞することで、秋の訪れを感じることができます。

見頃は現代とは少しずれている

ただし、秋の七草といっても、実は見頃のメインは夏。秋の七草のうち、ほとんどの花は8月に開花します。暦の上では立秋は8月初旬ですから当然といえば当然なのですが、見頃の旬はすでに過ぎてしまっています。

 

ただし、エリアによっては、まだまだ秋の七草観賞が楽しめる場所もあります。夏の疲れが出始める秋に、両親に秋の七草を楽しむ旅をプレゼントするのは気が利いていると思いませんか?

 

それでは、どこに行けばまだ秋の七草を見られるのか。おすすめのエリアをいくつかご紹介しましょう。

長瀞で古刹を巡り七草を愛でる

まず、おすすめなのが、首都圏からアクセスしやすい埼玉県の長瀞です。都心から電車で1時間40分ほど、車で1時間30分ほどと日帰り圏内でありながら、長瀞ライン下りやラフティングなどのアクティビティ、世界的にも評価されている宝登山神社の参拝などが楽しめる人気の観光スポットです。

 

長瀞には、秋の七草が1種類ずつ植えられた「七草寺」と呼ばれる寺があります。10月に入っても七種の花が見られるのは洞昌院のハギ、道光寺のススキ、法善寺のフジバカマなど。

 

いずれも観光地化されていない小さな寺で、境内に楚々と咲く花と堂宇が相まって、秋らしい風情を感じられます。

浜名湖湖畔で七草以外にも多彩な花を観賞

続いて紹介するのが、静岡県の浜名湖湖畔にある浜名湖ガーデンパーク。四季折々の花が咲く県内有数の公園で、秋の七草も全種類が植えられています。

 

それぞれの見頃は気象条件などによってもかわるので、開花状況をホームページで確認してからおでかけください。

 

10月はコスモスやダリアなど、ほかの花もたくさん見頃を迎えています。また、園内にはフラワーアレンジメント教室や押し花教室が開催される体験学習館や、園内の運河をめぐる遊覧船などもあるので、もし、秋の七草の見頃を外してしまったとしても十分楽しめますよ。

神戸観光も組み合わせて思い出深い旅を

西日本では兵庫県にある神戸市立森林植物園が人気です。世界各地の樹木を原産地別に植栽した広大な園内で、四季折々の花を愛でることができます。

 

秋の七草も10月上旬ならギリギリ観賞できるはずなので、神戸観光と合わせて訪れてみてはいかがでしょう。

 

帰りには神戸ポートタワーや中華街での観光、異国情緒たっぷりの異人館巡りなどもすれば、きっと忘れられない思い出になるはず。ちょっと足を延ばして、有馬温泉で1泊するのもおすすめですよ。