カンドーした!金婚式のエピソード
結婚50周年。聞くだけですごいなと思います。きっと今までいろいろな事があったでしょう。半世紀にわたる長い道のりを一緒に歩むことができたのは、お互いのおかげですね。
今回は筆者が小耳にはさんだ、金婚式の感動エピソードをご紹介します。こんな金婚式なら、これからもずっと記憶に残ること間違いなしですね。
孫大集合 金婚式を考える
金婚式。してみたいけど自分ではそんなに豪華なのはしないかな、という大人しい感じの夫婦がいました。
孫が3人いて、もう成人するような年頃です。そのうちの一人、私は花子(仮名)です。私は祖父母と両親と同居していて、OLをしています。ほかの孫は会社員の太郎、大学生の次郎(すべて仮名)です。
おじいちゃんとおばあちゃんが大好きな孫たち。孫たちはいとこ同士でとても仲良しです。たまに食事に行ったりします。
そういえば、おじいちゃんおばあちゃんの金婚式が近いのでは、と気がつきました。週末の「いとこ会」をしていたときのことです。
花子 「ねぇ、おじいちゃんたちの金婚式って近いんじゃない?」
太郎 「金婚式って何?」
花子 「結婚50周年の記念の式だよ」
次郎 「ああ、そういえばうちの社長がしてはったなぁ、この前」
花子 「おじいちゃんたちはするのかな」
太郎 「しないんじゃないかな」
次郎 「まぁ、なんていうか自分で言い出して、盛大にするのはちょっと照れくさいやろな」
花子 「そっか。でも本当はしたいんじゃないかな。近所の人がしていたのを外から見ていてちょっとうらやましそうだったし。結婚式も盛大なのはしていないんでしょう?」
太郎「「うん、そうだな。金婚式は豪華なのがいいかもな」
次郎 「俺らでしたったらええんちゃう、金婚式」
太郎 「そうだな、サプライズで」
花子 「なんて名案」
こうして、孫たち3人が中心になって金婚式をすることにしました。
秘密の金婚式の計画
孫たちの中で、企画が得意なのは次郎でした。次郎が思いついて、太郎はそれを計画にして、私は親戚たちに連絡を取ったりしていました。
太郎たちの親も大賛成で、ほかの親戚たちも快諾してくれたので、孫たち発案の金婚式を、結婚記念日の近い初夏のとある週末にすることにしました。
それとなくその日はおじいちゃんたちに予定がないか調べ、前日に「明日、金婚式を考えてあるよ」と教えました。
詳しい内容は秘密です。おじいちゃんとおばあちゃんは「また、孫たちが何か考えよった」と言って、にっこりと目を細めあいました。プログラムは当日まで内緒です。
初めてのドレス
おじいちゃんにはタキシード、おばあちゃんにはドレスを着てもらいました。
貸衣装屋さんから調達した、きれいな色のドレス。初夏の空の下で咲く、ひまわりのような黄色い色でした。おばあちゃんはいつも紋付の留袖しか正装したことがなかったので、ふわっとしたボリュームのあるドレスを着て、「歌手みたいや」とちょっとはしゃいでいました。
おじいちゃんは、いつもランニングシャツとステテコでいるのに、タキシードを着るとピシっとしてなんだかかっこよく見えました。
いろいろな出し物
会場は、レストランの一室を借りました。結婚式の披露宴のように、いくつかのアトラクションをしました。
孫たちの両親によるバンドを組んで、本人たちのすきな歌を歌ったりとか、太郎と次郎で漫才、私はちょっとしたマジックをしました。余興の合間はおいしい食事で歓談しました。
終わりに、「金婚式おめでとうございます」と言って、おじいちゃんおばあちゃんにそっくりな人形を渡しました。おじいちゃんは「わしゃ、こういう集まりがしてみたかったんじゃ。結婚式とゆうてもなかなか盛大なのができない時代だったのでの」と言って、うれしそうでした。
おばあちゃんは無言で、うれしさをじっくりと味わっているようでした。最後に記念写真を撮って、その日は解散しました。
末永くお幸せに
以上、孫たちによる手作りの金婚式の話題でした。もし、両親や祖父母が金婚式で、企画が特にないというなら、近い親戚同士でなにか企画してもいいかもしれませんよ。
きっと、皆の思い出に残る金婚式になることでしょう。
おじいちゃん、おばあちゃん、末永く、お幸せに!
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