直前におさらい、今からでも間に合うお彼岸マナー

秋のお彼岸は、秋分の日を中日とした前後3日の期間。
2015年は9月20日(日)が彼岸入り、9月26日(土)が彼岸明けとなります。


とくに今年は週末とも重なる大型連休となるため、
故郷に帰省してお墓参りを、と考えている人も多いのではないでしょうか?


しかしお墓参りには、守るべきマナーもいろいろ。
自分の実家ならまだしも、夫の実家などに行く場合は、
ふるまい方などに少し緊張してしまいそう。


そこで今回は、直前でも間に合うお彼岸のマナーをおさらい。
お彼岸の基本からお墓参りの常識までを、一通り確認してみましょう。

まずはお彼岸の意味と歴史を簡単におさらい

そもそものお彼岸の由来は仏教用語の「彼岸」から。
悟りを開いて到達する世界「彼岸」の概念が浄土思想と結びつき、
故人が向かう場所と信じられるようになりました。

 

そしてそんな「彼岸」がはるか西方にあるといわれていることから、
太陽が真東から上り真西に沈む春分と秋分の日に、
祖先や故人をお参りするようになったのです。

 

お墓参りをするという点では夏のお盆とよく似ていますが、
「こちらの世界に戻ってくる先祖を迎える」お盆に対して、
「遠く極楽浄土の故人や先祖を偲ぶ」のがお彼岸。

 

作法や風習も少し変わってきますので、
上記のお彼岸に関する概略を覚えておくと良いでしょう。

お彼岸の重大行事・お墓参りの作法

お彼岸の意味は先祖の供養。
もっとも重要な行事は、やはりお墓参りです。
そこでお墓参りの基本的な流れを確認しておきましょう。

 

1掃除
墓石や周囲をきれいに清めることからお墓参りがスタート。まずお墓周りの落ち葉やゴミを拾い、続いて墓石を水拭き。最後に乾いた布で水気を拭き取ります。

 

2供花
お彼岸に供える花に明確な決まりはありませんが、淡い色の花が無難。菊や白百合、胡蝶蘭などが良いでしょう。棘や強い香りのある花は避けましょう。

 

3供物
かつてはおはぎ(春彼岸はぼたもち)が一般的でしたが、近年は日持ちするお菓子や果物などを供えるケースも。この場合は2000~3000円程度の商品を選ぶのが一般的。墓前に供えたものは帰宅時に必ず持ち帰りましょう。

 

そのほか、仏壇がある場合は仏壇の掃除とお参り、
寺でお彼岸法要をする場合はお布施の準備なども必要。

さらにお線香の供え方、墓石の洗い方などは
地方によって、あるいは家によっても習慣が異なる場合があります。
あらかじめ親や親戚に確認しておくことが大切です。

一年における季節の節目という意味も

前述のように、お彼岸のメインイベントはお墓参りです。
しかし、実家から離れて暮らしている場合などは、
帰省という意味も忘れてはいけません。

 

とくにお彼岸は「暑さ寒さも彼岸まで」といわれる通り季節の変わり目。
両親、義両親にはお供えとは別に、
体を労るような手土産を準備しておきたいところです。
たとえば母親や義母になら、ストールやひざ掛けなど、
父親や義父には、マフラーやカーディガンも良いかもしれません。

 

その他、酒好きな相手なら銘酒や酒器、
アクティブな両親なら旅ギフトや体験ギフトなど、
相手の好みに合わせた贈り物もおすすめ。
お彼岸の帰省に合わせたプレゼントで、
きっと日頃の感謝の気持ちが伝わることでしょう。

 

忙しくて帰省できない場合にも、郵送でギフトを贈れば、
思いが伝わる素敵なサプライズプレゼントになりそうです。