予算やマナーまで、出産内祝いはこうして贈る
その幸せを身近な人に伝える出産内祝いですから、やはり慎重に選びたいものです。
しかし多くの人にとって初めて、または2回目程度の経験となることだけに、選ぶ基準や贈り方も悩みどころ。さらに覚えておきたいマナーも少々あります。
そこで今回は、出産内祝いの贈り方について。
基本のおさらいから選び方、贈るタイミングまで、出産内祝いに関するあらゆる疑問にお答えします。
そもそも出産内祝いって何?
内祝い」の名の通り出産内祝いは本来、子供が誕生した喜びを伝えるために、家族や親戚、友人といった身近な人(=内側)に配る贈答品のことでした。
しかし近年は転じて、出産祝いを頂いた方へお返しとして贈る返礼品を指すのが一般的になっています。よって、近年の「出産内祝い」はそのまま「出産祝いへのお返し」と考えて問題ないでしょう。
ちなみに「出産の喜びを伝える」という本来の意味の出産内祝いは、産後の母子の体調が落ち着いてからのパーティや食事会に代えるというケースも増えているようです。
贈る時期はいつ? 予算はどれくらい?
従来、出産内祝いを贈る時期は、産後約30日後のお宮参りの頃とされていました。
しかし上記のように「お祝いへのお返し」となった近年は、頂いたお祝いに対して、その都度お返しを贈ることが一般的になっています。
ただし、注意しておきたいことが一点。
出産の前後が大変であることは、お祝いを贈ってくれる側にもわかっています。つまり出産直後に内祝いを贈ってしまうと、逆に相手に心配をかけてしまうことにもつながりかねないのです。
そんな事態を避けるために、出産直後にお祝いを頂いた方へはお宮参りの頃に、それ以降のお祝いにはその都度お返し、というタイミングを覚えておくとよいでしょう。
また、相手に気を使わせないという考え方は、予算においても重要。
贈った品以上のものがお返しに届くと、相手の心理的負担になってしまいます。
出産内祝いの予算相場は、頂いた品の1/3~1/2程度。
あくまで目安ですが、3000~5000円ほどのギフトを選ぶ方が多いようです。
どんなものを贈ればいいの?
どんなギフトにも言えることですが、贈り物で大切なのは、相手のことを考えて選ぶことです。年齢、性別、ファミリーか独身かなどを考慮し、もらって嬉しいものを選びたいところです。
もちろん産後のたいへんな時期に、個別にギフトを選ぶのが難しい場合もあることでしょう。そこで参考までに、「もらって嬉しかった」の声が多かったギフトをご紹介します。
どのギフトにも子供の写真、手紙やカードを添えることをお忘れなく。
□タオル、洗剤などの生活雑貨
消耗品や趣味に関わらない生活必需品など、もらって困ることがないものはやはり好評のようです。
□スイーツ、缶詰などの食品
とくにバウムクーヘンやクッキーなどのスイーツが好評価。なるべく賞味期限の長いものを選びましょう。
□カタログギフト
やはり好きなアイテムを選べるカタログは喜ばれるよう。予算を選べるため、贈る側の手間もかかりません。
その他に気を付けたいマナーは?
繰り返しになりますが、内祝いの基本は、喜びを伝え、お祝いへのお礼をすること。とくに家族や親しい友人に贈るのであれば、あまり細かい点は考える必要はありません。
ただし仕事関係や親戚へ贈る場合は、いくつか気をつけたいこともあります。
まず、贈り物には熨斗が必須。上に「内祝」、下に子供の名前を書きます。
水引は「何度あっても良い慶事」であることから、結び直すことができる蝶結び。
この他に子供の名前を書いた命名札をつけることもあります。
また、仏事に使われるお茶や「切る」を連想させる刃物は、お祝いごとではタブー。近年はそんなマナーも変化していますが、年配の方に贈る場合などは避けたほうが良いかもしれません。