グルメの秋、食べ物ギフトを贈る場合のマナーを考える

季節は秋。“食欲の秋”といわれる通り、
フルーツ、茸、魚や甲殻類などが旬を迎え、おいしいモノが出回る時期です。
この時期に贈り物をするなら、やはりグルメ系がおすすめ。

そもそも日本には古くから「お持たせ」や「お土産」など、
地元の食品や先方の好物をプレゼントする習慣あり、
贈り物と食べ物の間には切っても切れない関係があるのです。

ただし通常の贈り物と違い、食品を贈る際には覚えておくべきマナーもいろいろ。
そこで今回は秋に贈るグルメ系ギフトについて、
贈る相手やシーンに合わせて考えてみましょう。

相手に合わせたグルメギフト選びのマナー

贈る相手に喜んでもらえることが、ギフトの大前提。
それは食べ物を贈るときでも同じです。

 

味の好みはもちろん、年齢や家族構成などを考えて、
ギフトの種類や量、価格などを決めることが大切です。

 

たとえば、子どもがいるファミリーに贈る場合。
子どもの人数にもよりますが、家族全員の口に入らない少量の食品は避けるべき。
小型の菓子の詰め合わせや、個別包装されていない食品を選ぶと良いでしょう。
育ち盛りの子どもがいるなら、米や乾麺なども喜ばれるかもしれません。
大人から子供まで喜ばれる、旬のフルーツやクッキーアソート、アイスクリーム詰合せ、新米、素麺などが最適です。

 

夫婦または少家族は、ボリュームよりもクオリティを重視したい相手。
大人数でない分、調理や保存に関しては負担が少ないケースが多いため、
肉類や海鮮などの素材系がおすすめ。
たとえば海鮮鍋セット、すき焼きやしゃぶしゃぶ用牛肉、めんたいこなどはいかがでしょう。

 

贈る相手が年配の方の場合。
良い物を少量、がこの世代へ食品を贈る際の基本です。
一度にたくさん食べられない方も多いので、
保存がきく食品が喜ばれる傾向があります。
食事制限などがないか、事前に確認することもお忘れなく。
海苔、ふりかけ、干物詰合せ、梅干などがおすすめです。

 

また、単身赴任の上司など一人暮らし方に贈る際にも少し注意が必要。
一人暮らしの部屋は冷蔵庫が小さい場合が多いため、
要冷蔵の食品は逆に迷惑になってしまうことも。
食事の準備に時間が割けない方も多いので、
レトルト食品や缶詰など、手軽に食べられる食品が好まれる傾向があります。
レトルトカレー詰合せ、缶入りスープ、パスタソースなどを選んでみましょう。

 

このように、相手の年齢や家族構成に応じて選ぶのが食品を贈る際の基本。
しかし先方の好みや状況まで細かく把握しきれない場合も多いことでしょう。

 

そんなときに便利なのが、カタログギフトです。
近年のカタログギフトは、選べる食品も多種多様。
なかには産地直送の旬食品などを選ぶこともできますので、
どんな相手にもきっと喜んでもらえるはずです。

覚えておきたい特別なシーンで食品を贈るときのマナーとタブー

相手の好みや家族構成に合わせたギフトを選ぶのが、食品を贈る際の基本。
しかし、贈るシーンによっては、
もう少し気をつけるべきマナーやタブーもあります。

 

たとえばお見舞いの場合なら、食事制限に気をつけることが必要。
事前に家族などにさりげなく確認をとっておくと確実です。

 

ちなみに怪我の場合や食事制限がない場合は、
味気ない病院食に彩りを添える佃煮やふりかけが喜ばれるそう。
食事制限がある場合は、必ず消費する水やお茶を贈るとよいでしょう。

 

食事制限に気をつけなくてはならないのは、快気祝いの場合も同様。
入院中よりも厳しくないケースが多いですが、こちらも家族に要確認。
ビールやワインなどのアルコール類も避けるようにしましょう。

 

また、結婚などの慶事に日本茶を贈るのはNG。
これはお茶が香典返しなどの弔事に利用されることが多いため。
近年はそこまで意識されることはなくなってきましたが、
なるべく避けるのが無難です。

 

さらに新築祝いや開業祝いでは火や火事を連想させる赤いものはタブー。
もちろん特定の宗教の方が相手なら、
宗教上食べられない食品にも気をつける必要があります。

 

このように相手の嗜好だけでなく、
慣習として続く避けるべき食品も考えて
相手にもっとも喜ばれるグルメギフトを選んでみてください。