現金や花、定番のギフトにまつわるタブーを覚えて、贈り物上手に

普段お世話になっている人やなかなかお礼を言えない親などに贈るギフト。
とても素敵なことですが、なんでも贈ればよいというわけではありません。
贈り物には最低限のマナーやルールがあります。
もちろん気持ちが伝わることが大切で、格式だけに捕われる必要はありません。
けれどマナーを欠いてしまったばかりに、せっかくの好意が台無しになってしまうことも。
そこで今回は、贈りたいモノやケース別に、基本的なマナーを解説します。

現金を贈る場合のマナー&タブー

ギフトで、もらってうれしいものの筆頭に挙げられながら、なかなか贈るのが難しいのが現金です。
でも、きちんと基本を抑えれば互いにとってとても素敵な贈り物になります。

 

贈り物として現金がふさわしいのは、相手に大きな出費が予想される場合です。
災害や病気、けがなどのお見舞い、香典などの場合は現金がとても喜ばれます。
また、結婚祝いや出産祝いなど、現金を贈ることが一般化されている場合はもちろん大丈夫です。

 

避けたいのは目上の人や年長者への贈り物の場合。
よほど親しい間柄でない限りは、香典などをのぞいて、できれば避けたほうがよいでしょう。
仲人のお礼など、どうしても現金でお礼をしたい場合などは、季節の挨拶品や菓子折りなどとともに、現金を添えると気持ちが伝わると思われます。

 

また、いただいたギフトへの返礼には現金はふさわしくありませんので、品物を贈るようにしましょう。

花を贈る場合のマナー&タブー

花を贈る際に気をつけたいのは、お見舞いやお悔やみ事とタブーの花の組み合わせです。
たとえば、お見舞いに贈る場合は、鉢植えは避けましょう。
「根(寝)付く」という言葉を連想させるためマナー違反となります。
また、菊は葬花として定着しているため、お見舞いにはタブーの花とされています。
シクラメンも名前から死や苦を連想するためふさわしくありません。
さらに、病室に置くということを考え、あまり香りが強い花などは避けたほうがよいでしょう。

 

供花の場合は、宗教により大きく異なります。
仏式・神式のでは、菊や百合などの白い花、キリスト教式ではユリやカーネーションです。事前に確認してから贈るようにしましょう。

 

逆にお祝いごとの場合は、そこまで神経質にならなくてもよいかもしれません。
結婚式で贈る場合は、花の内容はもちろんですが、新郎新婦の今後の予定を調べておかないと、式後そのまま新婚旅行に出かけるなんて場合もあります。

 

また、新築祝いに贈る場合は、火事を連想する赤い花は避けたほうがよいとされています。

 

いずれも生花店にお任せしてアレンジメントしてもらう場合は心配ありませんが、自ら選んだ花を送りたい場合は、花言葉やタブーの有無を尋ねてから贈るといいですね。

ケース別、避けた方がよい品物

●結婚祝いのタブー●
刃物は切れることを想起させるためタブーとされています。包丁やキッチンナイフなどは便利でプレゼントしたくなりますが、避けたほうが無難です。
陶器も同様に「割れる」を連想するため避けたい品物。
いずれも、新郎新婦が求めている場合は、問題ありません。

 

●新築祝いのタブー●
前章の赤い花に加え、ライターやキャンドルなども火事を思い浮かべるためタブーとされています。

 

●還暦祝いのタブー●
履物は踏みつけるという言葉を連想するためタブーとされています。
また、一見プレゼントによさそうな老眼鏡は、老いをイメージするためマナー違反とされています。

 

●お祝い事のタブー●
さまざまなお祝いに通じて意外にもタブーとされているのが日本茶。
仏事の贈り物として使われていたため、お祝いにはふさわしくないとされています。

 

実は、ほかにもギフトにはさまざまなタブーがあります。
贈り物をする前に、ちょっと立ち止まって、マナー違反でないことを確認するように気をつけましょう。
また、カタログギフトを利用するというのもタブーを避けるためによい方法です。
相手が欲しい物を自由に選べるので安心して贈ることができ、もらってうれしいギフトになります。