贈った人に聞いてみました。旅や温泉、ホビー教室など「体験型ギフト」を選んだ理由。
誰に、どんなときに、どんな理由でこのギフトを贈っているのでしょう?
体験者の声を伺ってみると見えてきたのは、相手の気持ちに寄り添った上で「想い」をより強く伝えるギフトだということ。
贈り物に困ったとき、大切な人を心から喜ばせたいとき、ヒントになるギフトアイデアになりそうです。
「モノはもう欲しがらない親ですが、旅行のプレゼントは喜んでくれました」
昨年、実家に帰ったときのこと、ちょうど母親は写真の整理中。
古い写真の数々の中から出てきたのが、なんと30年以上前の両親の新婚旅行の写真!
沖縄の青い空と輝く海を背景にした、若き日の両親の満面の笑顔が忘れられなくて、
今年の結婚記念日に思い切って同じ沖縄のホテルに宿泊する旅行をプレゼントしました。
そもそも、誕生日や母の日などをのぞいては親にギフトを贈ることって今までほとんどなかったのですが、「結婚記念日」って、私たち家族のルーツでもある大切な記念日だということにも気づかされたのです。
普段は何かプレゼントを提案しても
「もったいないから、いいわよ」
「もう、欲しいものもあまりないし」が口癖だった母。
でも、この旅行のプレゼントは、母も、そして父も、心から喜んでくれました。
モノではない「特別な時間」を贈ることができたのだと思います。
新婚旅行を過ごした地で、新たな思い出とともに撮った写真が、また両親のアルバムを彩ってくれています。
「結婚が決まった友人に、エステとブライタル・ネイルをプレゼント!」
親友が結婚することになったときのこと。
親しい友人たち5名合同で贈り物をしようということになり、
一番仲の良かった私にギフト選びが任されました。
ネットを見たり、自分が結婚祝いに頂いたものなどあれこれと思い出してみたものの、
なかなか「これだ!」というものが思いつかずに、悩みに悩みました。
きっと、仲が良かっただけに彼女に対する思い入れが強すぎたのですよね。
自分自身の体験でも、新婚家庭用のインテリア小物や食器類って趣味性が強いですから、
せっかく頂いたものでも、正直あまり好みでなかったり、
それでも使わなければ申し訳ないし、ということになりがちなもの。
かといって、あらかじめ欲しい物を本人に聞くというのも、あまりに現実的すぎてムード不足。
やはり贈り物はサプライズ感が大切ですし、驚いて、喜んでくれる姿を見たいというのが、贈る側の気持ちですよね。
そんなとき、会社の同僚に聞いたのがウェディングエステのプレゼントです。
人生の中で女性が一番キレイに輝きたい、そんな結婚式に向けてエステをプレゼントするなんて、
女性友達ならではの気持ちがこもったギフト、なんて素敵なの!と一発で決定。
一緒に贈る友人たちも全員賛成してくれて、エステにブライタル・ネイルもプラスしてプレゼントすることになりました。
贈ったときの彼女の輝く笑顔が、今でも忘れられません。
そして結婚式当日、ほんとに美しかった彼女のウェディングドレス姿に加え、指先のエレガントなブライダル・ネイルを見て、あらためて「いいギフトができてよかった」という気持ちでいっぱいになりました。
「父の命日、元気を出して、の想いを込めて母にギフトカタログを贈りました」
娘の私から見てもほんとうに仲の良い夫婦だった両親。
なのに、残念ながら昨年、闘病の末に父が亡くなりました。
家族の悲しみは大きなものでしたが、特に母の悲しみは計り知れませんでした。
何をするにも一緒に楽しんでいたパートナーでしたから当然のことですが、私たち子供たちは、母に早く元気になってもらいたいという思いでいっぱいでした。
何よりも、それは父が一番望んでいることだということは間違いありません。
そこで、一周忌の法要を無事に終えたある日、母に「元気になってね」の気持ちをこめて、贈り物をすることにしたのです。
私たちが選んだのは、いわゆる「体験型ギフト」が充実しているギフトカタログ。
これには理由があって、「自分自身のやりたいことを、自ら選んで欲しい」という気持ちを表したかったのです。
私たちもできるだけ支えたい。でも、自分ひとりでも楽しめる場を見つけて欲しい。健康で前向きな人生を歩んで欲しい。そんな気持ちも直接伝えました。
「ありがとう。その通りよね。頑張らなくっちゃ」
笑顔とともにギフトを受け取ってくれた母が選んだのは、陶芸体験のプログラム。
同じような年齢の方も多く、初めての体験でしたがとてもリラックスして楽しんでくれたそうです。
それ以降、母に元気と、強さがよみがえってきてくれたような気がします。
少しおおげさですが、人生を再生するきっかけ作りになる贈り物ができたのかもしれません。